三日で始まる恋

「もし本当に諦めそうになった時は、俺がお前の手を引いてやる」

「瞬介君が?」

「俺じゃ不満か?」

左右に首を振り、瞬介君の顔を見つめる。

「なら、お前はお前の夢を叶えろ」

瞬介君は、顔を赤くしながらそう言った。

(そんなの、ずるいよ)

瞬介君の顔を見ると、凄くドキドキする。

瞬介君は、照れたり恥ずかしくなったりすると、耳まで真っ赤にさせたり、自分の思った事をスラスラと言える。

(そうか……、私は)

この時気づいた、まだまだ知らない彼の事を、私はいつの間にか好きになっていたんだ。

初めは、男の子の中で一番怖い人だと思っていた。

でも、今は違う。誰よりも優しくて、人の事を思ってくれる優しい人だと思っている。