三日で始まる恋

「…はぁ…はぁ。危なかった」

「もぅ……気をつけてよね」

「ごめん。悪かったな」

息を整えた私達は、もう一度鏡と向き直った。

「この鏡のせい、なんだよな?」

「うん」

何を思ったのか、瞬介君はかばんを振り上げて、鏡にぶつけようとした。

「ちょっ!駄目!!」

既のところで、私は瞬介君を止めた。

「何でだよ?この鏡のせいなら、壊せば良いだろ?」

「それが駄目なの!」

「何でだよ!!」

「だって、この鏡はこの高校が建てられた時からあった物だよ!壊すなんて絶対駄目!!」

「……ちっ!」

舌打ちし、かばんを下げる瞬介君。