「いっててて」

(え!男の人の声!)

「たく、何なんだよ…」

私は、その人と目があった時体が固まった。

(く、暮矢木紅城君!!)

学校一の不良と噂されている男の子、暮矢木紅城が私の目の前にいる。

「あれ?お前確か、関崎千花って言ったけ?」

「そ、そうです!!」

あまり話したことのない紅城君が、何でこんな所に居るのか分からないけど。

「ご、ごめんなさい!失礼します」

「お、おい!」

かばんを持ってそのまま学校へと向かう。

「や、やっと着いた」

立ち止まらずに来たので、体力が限界。

「はぁ〜」

重い足取りで教室へと向かう。