「弥生……俺はおまえを愛したから……そばにいるんだ。 そしてこれからもずっとそばにいる」 ザアアアッ…… 花吹雪が俺と弥生を包み込んだ。 心なしか、弥生が微笑んだ気がして。 俺は弥生に近づいて―― 弥生は確かに笑んでいた。 そして、気付いた。 弥生の息が、止まっていると。 「弥生――?」 弥生の閉じられたままの瞼から つうっとひと粒の涙が流れ落ちて。 俺は―― ただひたすら呼んだ。