やがて。 京はわたしの体に自分のジャケットを掛け、ぎゅっと抱きしめてきた。 「弥生……済まない。俺が……おまえを治す。だから信じて着いてきてくれ」 「京、なに言ってるの? いつもみたいにわたしにちょうだいよ。赤ちゃん欲しいっていったでしょう? 京はわたしを大嫌い。わたしも京が大嫌い。あはは……おあいこだあ」 あははははははっ。 京がそんなこというなんておかしいよね? いつもいつもここでわたしを抱いてるのにね。