わたし……は。 わたしは。 わたしのなかに記憶がドッと溢れてきた。 それは全て、京との幸せな思い出。 お兄ちゃんと過ごした16年間よりも、確かな現実感を伴ってわたしを正気に返らせた。 そして、わたしは現実に行われたおぞましい光景に目を疑いたくなった。 誰よりも濃い血で繋がった実の兄が妹であるわたしの体を弄っている。 「やッ……いやあ! お兄ちゃん!! やめてぇ!」 「弥生!!」 「やだ……やだあああっ!!」 わたしが力の限りに暴れ出したからか、お兄ちゃんはわたしを叱責した。