それからもう1年生に絡まれるなんてことなくなった。
今思い返すと、咏斗くんって顔が知れてるっぽい………。
あの男の子3人は顔見た瞬間に、逃げようとしたもん。
すごい子に出会っちゃった!?
「想乃〜」
「なぁに?慧」
「想乃に用事あるって、めちゃくちゃイケメン来てるよ!浮気!?」
「浮気なんてしません!!」
教室のドアをチラッと見れば、ガッツリ目が合った。
咏斗くん……。
あの優しい笑顔で軽く会釈。
「どうしたの?」
「想乃さんにお話があるので、着いて来てもらって良いですか?」
「は、はい……」
素直に着いて行けば、一階の空き教室に来た。
よりによってここ!?
ちょうど、この隣の教室が駆琉達の溜まり場。
今もいるはず。
「咏斗くん!ば、場所変えない?」
「こんなホコリっぽい空き教室嫌ですよね……」
「そっ、そんなことないよ!ごめん!ははは〜…」
「……想乃さん」
「ん?」
立ってた咏斗くんはその場にゆっくり跪き、あたしの右手を取った。
王子様じゃん!!

