恋愛事案は内密に

体を何度も重ね合い、互いに疲れた体をいたわりながら、ベッドの中でゆっくりと過ごした。

「夏休みは予定、ありますか?」

「ないですけど」

「じゃあ、指輪を買いにいって、それから不動産屋へいきましょうか」

「えっ」

むつみさんが目を丸くしている。

「兄がもうじき帰ってくるので、そろそろこちらを引っ越さないといけないと思って」

「政宗さんの部屋を探しにいけばいいんですか」

「いいえ。僕とむつみさんの部屋を探しにいきます」

「ちょ、ちょっと」

「嫌ですか」

「嫌じゃ、ないですけど」

そういって、むつみさんは顔を赤くしている。

かわいらしいその姿に自然と自分も笑顔になる。

「ここよりも手狭になりますが、よりむつみさんと密着できて幸せですよ」

「……政宗さん」

そういうと、僕はむつみさんを抱きしめた。

あんなにたくさん抱きしめたのに、やっぱり初めてむつみさんと向き合ったあの日を思い出す。

もうじき兄貴が帰ってくる。

本当は紹介したくないのだが、むつみさんを合わせる日が来るんだろう。

必ずむつみさんと幸せになってみせる。

絶対に。


(了)