「てゆーか、松井くんっ…」 「か・な・た」 「っ……彼方、あのね…私には」 とーっても大好きな旦那さん……いや、彼氏がいるの!! って言おうとしたら……。 「そんじゃ、そろそろ教室戻るな。また来るから」 手を振って、颯爽と風のように去っていった。 「何だよ、あいつ……」 日向くんはまだ怖い顔してブツブツ言ってる。 今はそっとしといた方がよさそう。 「あやちゃん、松井くん…もしかして」 「うん、知らないみたい……」 私に彼氏がいて、更に私が妊娠中だという事を彼は知らない。