「普通に考えてさ男の部屋には、気安く上がるもんじゃないよ?」 そりゃあそうだけど……。 ここに無理矢理連れてきたのは、松井くんであって、自分から来たわけじゃあ……。 「あーやちゃん」 耳元で、囁かれた声。 吐息がぶつかった。 すぐ横には松井くんの綺麗な顔が。 私の横に移動してきた彼は、体をピッタリ密着させ、必要以上に顔を近づけてきた。 「あっ、あの…松井くんっ…!?」 近い……。