「智也さん」 「ん?」 「お疲れ様でした。私をここまで運んでくれて」 「いえいえ~。で?」 「へ?」 で?って……どういう事?? 「ご褒美ないの?」 ご褒美!? 智也さんったらちゃっかりし過ぎ!! 「ご褒美と言われましても……。今は何もあげられる物が」 今あるのは、お見舞いの品くらい。 「あー……物じゃなくて、あやちゃんがいい」 「え……わわっ!!」 ベットの上に押し倒された。 智也さんの眼差しは獲物を狙う狼さんに豹変してた。