「じゃあ私と夏依ちゃんは、これからもライバルだね。智也さんを取られないように、がんばらないとな」


そう言って、あやちゃんは笑った。




「い、いえ……!?」


と、すかさず夏依ちゃんは慌てて席を立った。





「私、不倫をする度胸はありませんっ……。それに、あやちゃんがどれだけ大橋先生を好きかって事がよくわかりました……」



不倫って言葉がそんなに利いたの!?


これじゃあまるで脅迫したみたいじゃない??






「それに大橋先生ってば、あやちゃんのお話をする時はすっごく楽しそうで幸せそうですもん……」



ありゃ?そうなの?


夏依ちゃんはやや不満そうに口を尖らせた。





「私といる時は、あんな表情……してくれないのに……」


肩を落としながら、再び夏依ちゃんは座った。