放課後になって、教室を出た時。 「あや」 「彼方……」 待ち伏せしてたかのように、廊下の壁にもたれかかってる彼方が。 「一緒に帰ろう?」 「ごめんね。無理」 この後、智也さんの所に行く約束があるから。 ちなみに今日はお迎えには来れないらしい。 「どうしても?」 「うん……」 「少しくらいいいじゃん。帰ろう。ね!」 彼方は私の手を握って歩き出した。 やる事が強引過ぎる。