「もう…我慢できない?」 「…絶対に無理です……」 麻酔して、とは言えない。 妊娠中だから。 お腹の子のためだから……。 「智也さん…もう、止めにしてくださいっ…」 「えっ……」 つい弱音を吐いて、智也さんにしがみついたまま泣いてしまった。 「あやちゃん」 智也さんはそんな私をやんわり引き離して、私の左頬を撫でた。 「虫歯は自然には絶対治らない。放置すればする程……」 智也さんが何を言いたいのか、だいたいわかった。