聞き覚えのある声。 声のした方を見たら……。 「……」 「久しぶりだね」 「キャー!!櫻田さん!!」 校門の前に立っていたのは、白衣姿の櫻田先生。 琉璃ちゃんはキャーキャー大興奮。 校門を出てくる女子生徒もみんなチラチラと櫻田先生を見ていた。 「ちょっとあやちゃん、借りていいかな?」 肩に腕が回された。 琉璃ちゃんは頬を赤らめながら笑顔で「どうぞ」と言った。 「さっ、行こうか」 「ちょっ…ちょっと……」 私の肩に腕を回したまま、櫻田先生はスタスタ歩き出した。