【智也side】 夏依ちゃんの背中を軽く押して診察室の方へ。 「ここ、座れる?」 「…っ」 いざ、診察台を目の前にしたら、夏依ちゃんは顔を真っ青にして足を止めた。 「歯医者さん、怖い?」 と聞いたら、速攻でコクッと頷いた。 素直な子だ。 「じゃあ今日は診察台に上がるのは止めようか~。さっきのお部屋に戻ろう?」 「…は、い……」 緊張のせいか、ガチガチの夏依ちゃんの手を引いて休憩室に戻った。