「智也先生、こんにちは」 陽菜ちゃんはお構いないしで、いつも通り声をかけた。 「実は、歯が痛くなっちゃって……」 「そっか……。おいで」 陽菜ちゃんの背中を押して、智也は暗い表情をしたまま診察室へ。 心ここにあらずだけど、仕事できんの? 俺は心配になって、悪いと思いつつも覗き見する事にした。