「あのっ」 「あやちゃんさ」 弁解しようとした。 けど、同時に智也さんが口を開いて、それを遮った。 無言で私のそばに歩み寄ってきた。 肩を押して、ドンッと私を壁に押し付けた。 さっきと同じ体勢に戻された。 ドキドキ……なんてしてる場合じゃなかった。 智也さんから放たれているオーラが、明らかにいつもと違ったから。 「何でそんなに、隙だらけなの?」 発された言葉は、とても冷たかった。