*咲良side* 「…ありがとうございました。」 と、ドアを手にかけ、ゆっくり閉めた。 「…どうやった?」 心配そうに駆けつけた新太。 「…うん、異常なし…って。」 ここは、病院。 …お母さんに、一応、病院行っとけって言われたから。 幼い頃だから、記憶を無くした直後は、覚えてなくて。 名前を見たとき、ビックリした。 だって、親戚のおじさんだったから。 おじさんは、私が記憶を無くした時丁度遊びに来ていたらしい。