何でやろう。 何で、追いかけようとしなかったんやろう。 「咲、良っ……」 皆、咲良の名前を呼ぶ。 多分、咲良に触れるのが怖いんやろうな。 拒否されそうで。 「……俺、咲良探してくるわ。」 だけど、一番怖いのは苦しいのは、寂しいのは。 咲良やから。 ちょっとでも不安を取り覗かなあかん。 「あら……っ!」 皆の返事を聞かんと、俺は咲良の部屋を出た。 何処やろう。 何処に行ったんやろう。