「ねぇ、何を隠してるの? 私には言えないこと?」 私は、お母さんに近づいた。 「ねぇ、答えてよ……。 ねぇってば!!!」 「咲良!」 すると、新太は私をギュッと抱き締めた。 「もう、良いんや。もう……。」 上から聞こえた声。 それは、いつもの元気な声じゃない。 「ねぇ、新太も知ってるの?」 私は、抱き締められたまま新太に聞いた。 「…っ。」