◇◇◇
朱祢は飲みきったペットボトルにまた水を入れ、それを保健室の床にぶちまけた。
丸く広がった水溜まりを暫し眺め、
【空は繋がる。その性質を使い、仲間の元へ】
詠唱する。
鳥ということで空の神とも唄われる彼女は、空は世界に繋がるというのを利用し――移動しようとしているのだ。
水=鏡に空を映し、自分の行きたいところへ望む。
願う。
キラリと水の鏡が光ったのを確認。
「うし、繋がったな」
ニヤリと妖艶に笑った朱祢は、迷うことなく水にサンダルのままジャンプ。
普通なら床に足がつき、水しぶきが舞うはずだが――そんな減少は起きなかった。
まるで穴が開いたように入っていく。
水に濡れることなく、それこそ鏡に吸い込まれたように。
不思議の国のアリス、否、猫型ロボットの通り抜けロープのように。
すうっと落ち、枯れ葉に包まれた地面に盛大に落ちた。
ドンッと白衣が地に濡れ、茶に染まる。
朱祢は飲みきったペットボトルにまた水を入れ、それを保健室の床にぶちまけた。
丸く広がった水溜まりを暫し眺め、
【空は繋がる。その性質を使い、仲間の元へ】
詠唱する。
鳥ということで空の神とも唄われる彼女は、空は世界に繋がるというのを利用し――移動しようとしているのだ。
水=鏡に空を映し、自分の行きたいところへ望む。
願う。
キラリと水の鏡が光ったのを確認。
「うし、繋がったな」
ニヤリと妖艶に笑った朱祢は、迷うことなく水にサンダルのままジャンプ。
普通なら床に足がつき、水しぶきが舞うはずだが――そんな減少は起きなかった。
まるで穴が開いたように入っていく。
水に濡れることなく、それこそ鏡に吸い込まれたように。
不思議の国のアリス、否、猫型ロボットの通り抜けロープのように。
すうっと落ち、枯れ葉に包まれた地面に盛大に落ちた。
ドンッと白衣が地に濡れ、茶に染まる。



