「っんぎゃあぁ―――!」
ぞわぞわと全身に鳥肌が立って、わたしは左手で頬を押さえた。
「い、い、いま、な、な、舐め」
「そんな、叫ばなくても」
うるさそうに片目をつぶった星野彗は、依然としてわたしの右手をつかんでる。
目の下に触れたべろりとした感触を思い出して、ぞっとしていると、
身体が傾いて、気がつけば押し倒されていた。
ブレザー越しの背中に、コンクリートの冷たい感触が伝わる。
「泣いてる女の子は、こうすれば泣き止むよね」
「えっ」
わたしの顔の横に、星野彗が手をつく。
澄んだ空が、彼の身体に遮られて見えなくなる。


