手に持っているメロンパンにジャムが詰まっているかのように、
星野彗は苦々しい表情でそれを見つめる。
「もう吐くかと思ったよ。つまり、それが俺にとっては“ありえないこと”だったってこと」
「そう、なんだ……」
メロンパンから視線を外しながら、気持ちが沈んでいく。
その人にとって、ありえないことを、自分で決めて、実行する。
それが、星野彗グループの罰ゲームの条件。
これ以上傷つきようがないと思っていたのに、胸の痛みが、全身に広がっていく。
まるで、心がえぐられてるみたい。
――高槻くんにとっては、わたしに告白することが、
ありえないことだったんだ……。


