それでもキミをあきらめない




星野彗は、休み時間のたびにわたしの存在を確認するように教室を覗きに来て、

そのたびにわたしは女子たちから鋭い視線を浴びた。


そんなことには気づかず、アイドル男子は昼食時間になると有無を言わさずわたしの腕を取った。


「中庭で一緒に飯食わない? 仲間にも紹介したいし……」


仲間、という言葉に心臓が反応する。

イケメントップ5のなかには、彼がいる。


「ご、ごめん。ほかの人と一緒に食べるのは、まだ、その……恥ずかしいし」


目を逸らして言うと、星野彗はいきなり抱きついてきた。


「奈央ちゃん可愛すぎなんだけど! そうだよね、緊張するよね! じゃあ外階段で俺とふたりで食べよっか」