告白をされて、付き合うようになったとはいえ、すべては罰ゲームなのだ。
それなのに、学校とは関係ないところで“カノジョ”だなんて耳慣れない言葉を当てはめられると、自分でも驚いてしまう。
まるで本当の彼女になったみたいに。
背の高いお兄さんと、そのかたわらをちょこちょこ付いていく弟くん。
ふたりの背中を眺めていると、高槻くんがふとこちらを振り向いた。
「うちのマンション、この近くだから」
「えっ」
その言葉の意味を考えている間に十一階建てのマンションが目の前に迫り、
わたしは何故か兄弟とともにエントランスをくぐり、エレベーターをのぼり、五階にある高槻家の玄関をくぐっていた。
突然の状況に頭がついていかない。
靴を脱いで家の中に上がるふたりを茫然と見ていると、高槻くんは何でもないように言った。


