ケータイ奴隷

ケータイに貼るだけだったので、作業は簡単だったが、万引きしたときの緊張をまだ手が引きずっており、震えて上手くつけられなかった。
ピンクのケータイに青いラインストーンがあまり合っていないし、少し斜めになってしまった。

だけど、傷はちゃんと隠せていたので、ケータイにメールを送った。

【デコったよ。だから、ケータイは使えないようにしないでね】

『♪♪♪』

【では、鏡に向かってわたしのことを写してください。それをメールに添付して送ってくださいね】

証拠を見せてほしいらしく、そうメールがあった。

あたしは机に置いていた百円均一で買った、大きめの鏡の前でケータイをカメラモードにした。
パチリ、と一枚撮り、保存する。それを添付して送った。

『♪♪♪』

数分後、メールがあった。

【傷は隠せていますね。しかし、ピンクに青という色彩感覚は少々どうかと思います。それに少しばかり貼り方が雑ですね。まあ、傷のついた体をそのままにしておくよりはいいでしょう】