ケータイ奴隷

「~やったあ!!」

あたしはベッドに飛び乗ると、トランポリンのように跳ねた。

「なにこの展開っ、マジで最高なんだけど!」

きゃはは、と大笑いしながら寝転がる。これで、もうなにも心配することはなくなった。

「明日、えみとりさに教えたら驚くぞ~」

『♪♪♪』

またメールが届いたので、あたしはベッドから降りた。

【いいわすれていましたがわたしのことはほかのひとにはひみつにしてくださいね みせものにされるのははずかしいしいやなので】

ぷっ、とあたしはふきだした。恥ずかしいなんて人間じゃあるまいし……。

【了解】

とあたしは友達へのメールのように送信した。

すぐウェブへつながるボタンを押してみる。わあっ、とあたしは感激の声をあげた。

「ホントだっ、ウェブにもつなげられた~。そうだ、リアルにケータイ復活したこと書かないとっ」

あたしはケータイを初めて買ってもらったときのように一晩中、ケータイを扱いつづけた。