短編集

 


落ちているスマホを手に取った。


殺される直前まで、彼女はLINEでメッセージをやり取りしていたようだ。



相手は彼氏のユウダイ。


『今バイト終わったよ♪
ユウダイはまだかな?』


『お疲れ。俺も終わったところ。明日何講目から?』


『2講目。朝はゆっくりできるね。一緒に朝ご飯食べよっか?美味しいお店見つけたんだ♪』



画面上には、そんな平和な会話が繰り広げられていた。


二人の会話は、ユウダイからのメッセージで途切れている。



『美味しい店に行きたいけど……
悪い、金欠で。明日は朝マックで頼む』



そのメッセージを私が読み終えると、スマホが震えた。


またユウダイからLINEが入った。



『アカリ?どうした?何かあった?』



返信しないアカリを心配する彼に、こう返した。



『ゴメン返事遅れて。何もないよ。明日、朝マックしようね♪』




――――……