短編集

 


数時間が経ち……

時刻は夜の11時になった。



暗闇の中、物陰に身を潜めていた。


10メートルほど離れた場所に、アカリのバイト先カフェレストランがある。



入口には“CLOSE”の札。

店の電気が消され、従業員達がぞろぞろと出て来た。



「お疲れ様でした!」
と飛び交う挨拶に、アカリの声も混ざっていた。



バイト仲間と手を振り別れ、アカリは夜道を一人歩きだした。



マスク姿で、夕方別れた時と同じ姿。


パンプスをコツコツ鳴らし、駅に向かっていた。



その後ろを付いて行く。


もうすぐ大きな公園だ。


駅までの近道に、アカリはきっとそこを通る。



予想通り、彼女は公園に入って行った。


外灯が少なく人通りも少ない遊歩道を、

アカリはスマホ画面を見ながら歩いていた。