短編集

 


 ◇◇


アカリと別れた私は、大学に戻ってきた。


玄関は開いているが、ほとんどの学生が帰った後で、校内はひっそり静まり返っていた。



向かった先は、ロッカールーム。

学生全員に自分専用の小さなロッカーが与えられているのだ。



自分のロッカーを開ける。

中に詰め込んだ教科書や生理用品など、全てを取り出し、近くのごみ箱に捨てた。



綺麗サッパリ、物がなくなったロッカー内に、新たな物を二つ置いた。



一つは手紙。

『ご迷惑おかけします』という書き出しで始まる直筆の手紙と、

もう一つは、ヘアブラシ。



ヘアブラシは買ったばかりの新品で、一度も髪をとかしていない。


その新品のヘアブラシに、髪の毛を数本絡ませておいた。