短編集

 


ミサは教科書やレポート用紙をまとめて、離れた席に移動してしまった。



キョロキョロと周りを見ると、生徒でびっしりの小講義室の中、

私の前後左右の席だけ、なぜか空いていた。



なぜだろうと一瞬考えて、すぐにどうでも良くなる。



ミサが離れていったこともどうでもいい。


だってミサはアカリの友達じゃないから、いなくなっても惜しくない。




手鏡に視線を戻すと、再び幸せ気分に包まれる。



ああ、何て可愛いのだろう……



鏡の中にはアカリがいて、ニッコリ愛らしく私に微笑んでくれた。




――――……