短編集

 


フラフラと吸い寄せられるようにブラウスを手に取り、気付けばレジに出していた。



アカリと同じ服を買ってしまった。


イケナイことしている気分と、ワクワクドキドキ、楽しい気分が胸の中で交錯していた。



一人暮らしの1Kのアパートに帰り、早速ブラウスを着てみた。



鏡に映った自分は、いつもより可愛く見えた。


憧れのアカリに近付いた気分で、興奮する。


何とも表現しがたい悦を味わっていた。



癖になりそうなこの感覚……

もっともっと、アカリと同じ物が欲しくなった。




――――……