「あの女、僕から逃げれると思うなよ。」
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ガラッという音とともに廊下のホコリが扉の近くで舞った
「おい光平!」
「んぁ?…なんだ竜か…」
光平は図書室の椅子の上でウトウトしてる
まったく、こっちは急いでるのに…
「あの女見なかったか?」
光平が口角をくっと上げた
「ん?なんだって?」
光平は、俺を見てニヤニヤする
「佐岡楓をみませんでしたか?」
こいつを先輩なんて死んでも言いたくないね
「あはっ、みてねーわ。」
そう言って光平はヘラヘラと笑った
ハズレか。ここだと思ったんだけどな…
僕は図書室の扉を急いで閉め廊下を走った

