脱走しよう。


自由になるんだ。







その日の夜中、


奏は荷物をまとめた。


逃げるなら今しかない………。



足音をたてないようにそっと家を出ると、


奏は走り始めた。



どこに向かっていいのか分からない。


けど、これ以上あそこにいたら…


死んでしまう。