ここで、ちょっとまとめてみる。
事件は、パーティーの休憩中。
つまり、犯行は誰にでも可能…。
「……ってこと?」
「お見事でございます」
「でも、みんなそれぞれ
アリバイがあるじゃん…」
「では、今一度それぞれの行動をまとめてみましょう」
そう言って、どこからか取り出した
ノートとペンを使って、
すらすら、と書いていく。
「まずは、社長からいきましょう。
彼は、事件の起きた時刻、
会場で、他のお客様と会話をしていました」
うんうん、と頷く。
「さて、次は、彼のそばにいた執事です。
彼は、この時間会場におりませんでした。
しかし、彼はその時間違うお客様のお出迎えをしていましたね」
確かにそうだった、と
先ほどのテレビの内容を思い出す。
「次に、メイドです。
彼女は会場にもいなければ
お出迎えもしておりません。
ということは、一番怪しいということになりますが…」
「でも、彼女はその時間、
確か、裏で料理の準備をしてた…」
「ええ…。
ですからメイドも外れることになります」
じゃあ、誰なんだ…?
と、頭をひねるあたしに…。


