「ありがとうございます。」と教科書を受け取り歩き出す。 バカにされるの覚悟で泉李にメールを打とうか迷っていると、むんずと腕を掴まれる。 掴まれた事に驚いて見上げると、ブラウンの髪を無造作にセットしたかなり整った顔をしているイケメン先輩が俺を見下ろしていた。 「あ…の…何か?」 「行こ。」 ……どこに? 疑問符を浮かべるも、引っ張られる事に逆らえ前のめりになる。