「あっ。」 指差しと共に放たれた声に、条件反射で見てしまう。 いつの間に後ろに来ていたのか、見た先には満面の笑みで俺を見る泉李の顔。 この距離でその笑顔を見た女子ならば顔を赤らめ気絶もんだろうが、俺は違う意味で気絶しそうだ。 そして奏多の方を向き「コイツのお守りどーも」と言いやがった。 ぴしぃぃぃぃぃ!とまるで音が聞こえるように石化した俺。 石化した俺の首根っこを掴みズルズルと席へ引き摺る泉李。 それを見た奏多は笑いを堪えながら自分の教室へと戻って行った。