走りながら手を振りそう言うと、泰稚は目を見開いてポカーンと口を開けていた。



門の外に出て歩くと、左側にいつもの赤い車が停まっている。



車に凭れながら、泉李は気怠そうにタバコを吸ってる。



…様になってやがるな。



きっと、俺が男だったとしても似合わねーんだろーなぁ…。




「…遅ぇ。」




吸っていたタバコをポトリと地面に落とし、足で揉み消しながらブラック全開で言われてしまった…。