幕末妖怪物語*

「無視ですかぁ~」

ちょっと大きめの声で呼ぶ。

「.....ハァ。」

返事じゃなくて、ため息が聞こえる。

なんで、ため息つかれてるんの?

しばらく静かな時間が続く。

「ばれてんなら、姿現すしかないやんか。」

その声とともに、天井から何か落ちてくる。

それは、何かではなく人だった。

「うわっ!」

いきなり目の前に降ってくるから、思わず声を上げる。

「人をお化けでも見てように、見ないでくれへん?」

目の前の男は、嫌そうに眉を寄せて言う。

「すみません。」

なんで、僕が謝らないといけないわけ?

「ばれてもうたなら、しょうがない。まぁ、あんたの能力なら俺の名前はわかるやろ?」

多分.....

「山崎烝さんですよね?」

「そうや。」

良かった、合ってて、僕の記憶力ナイス。

これで違ってたらかなりやばかった。

「なんで、僕を見張ってるんですか?」

だいたいの予想はできてるけどね?