「いえ……。どちらかというか、向こうは知ってるようでした。」

「どういうことだ……。」

黒猫の言っている意味が、わからない。

知っていた?この瞳の呪いの事をか?

あ……!

近藤さんの言葉を思いだす。

”君は呪いを信じるかい?”

もしかして、知ってたからあの質問を?

彼らが、呪いを知っているなら……

「神季様、話はまだあります。」

僕は、自分の世界から戻ってくる。

「彼らは、俺らと同じで呪いを解く方法を探しているみたいです。」

「………え?」

探してる?

じゃあ、まだ……見つかって無いのか。

ん?ちょっと待て。

「探してる。だと?」

じゃあ、誰か……

「ここに居る、誰かも瞳の呪いを?」

僕の問いかけに、黒猫は頷く。

いったい誰が………?

僕が、今会ったなかで赤の瞳は居ないはず……