道場に入るとほぼ真っ暗。

唯一の光りは、月の明かり。

「ま、真っ暗?」

神季君は、驚いたような声を出す。

僕はからかうように

「ま、これくらいの暗闇は、慣れてもらうから?」

と言う。

だが、神季君は何も言って来なかった。

つまんないの~。

僕は、そう思いながら、木刀を取りに行く。

「んー、木刀と竹刀どっちがいい?」

「竹刀で……」

じゃあ、実験開始~。

「わかった、ほい。」

僕は、竹刀を掴むと神季君の方へ”投げる”

威力は、そんなに無いから、当たっても怪我はしない....はず。

僕は、神季君が取れるか見る。

スッ

やっぱり?

神季君は、難なく竹刀を取る。

予想通り、暗闇にはなれてるか……

まぁ、包帯顔に巻いて、浪士を倒すくらいだし当たり前か……

神季君は、黒猫に何か言われてるみたい。