あんなに、姿勢を低くしたら走りにくいはず……

だんだん、速度は落ち

僕らの距離が近づいた時。

タンッ

!?

「飛び上がった!?」

僕は、思わず声に出す。

おんぶしてる奴は、飛び上がると近くにある建物の屋根に乗る。

「あいつ、何者だよ!?」

平助は、パニックになりつつあった。

それでも、追いかけてると………

「マジかよ……。」

今度は、あっちこっち飛び始めた。

あんな、身体能力の高い人間はいるか?

そんなことを考えてると、ある可能性に気づく。

もし、人間じゃないとしたら?

普通だったら、非現実的だけど……可能性はある。

確信は、もてない……

でもとりあえずは、

「平助。」

「……な、何?」

「引き返して、一君を呼んできて?」

「………え?」