僕が男の子の方に向いたとき、暗闇に紛れてもう一人居るのに気がついた。

「総司、どうするの?」

平助は、めんどくさそうに聞いてくる。

ぶっちゃけ………

「どうしよう?」

本当の所、何も考えてない。

もしもの時のため、体力温存で一君を待たしたぐらいしか、思いつかなかった。

ここに土方さんが居たら、楽なのに。

あ、べつの意味で大変か………

「とりあえず、話かけ………あ!」

話かけてみようと、僕が言い終わる前に、男の子が走りだす。

正確には、おんぶされてだけどね?

「は、早っ」

平助が呟いた時には、暗闇に紛れ始めていた。

僕と平助は、しばらく固まってた。

「お、追いかけるよ?」

僕の一声で、走り出す。

ちょっと、止まってたせいか、

距離は縮まらない。

しばらく、追いかけっこをしていると

「何してんだ?あいつ。」

おんぶしてる奴が、姿勢を低くする。