今にも、二人の言い合いが始まろうとしてた時。

「なにしてんの?」

僕等以外の声が響く。

てか、なんか……人増えてない?

とりあえず、黒猫の後ろに隠れ、人数を数える。

3人………か。

こっちからだと、顔が見えない。

「さて、何から聞こうかな?」

相手は、楽しそうに聞いてくる。

「神季様……もしもの時は、お逃げ下さい。」

黒猫は、ポツリと言う。

「………は?」

それマジで?

目線だけで、マジだと伝えられる。

「とりあえず、名前を教えてよ?」

「黒猫。」

僕は、黙ったまま。

「後ろのもう一人は。」

鋭い声がかかる。

「か、輝夜神季。そっちは?」

怯えたふりは、僕の十八番だった。

「んー、それは後で、まずはついてきてくれない?」

「何処にですか?」

黒猫の警戒が強まる。