あまりにも、一瞬の出来事で僕らは何も出来なかった。

「どう言うこと?」

沖田の疑問に答える事は、誰も出来ない。

どうしようも無いこの状況。

大切な、手がかりは全て灰に……さえならない。

本当に、全てが消えてしまった。

それに、大事なのは、燃えたことではなく……

土方にどう報告するかだ…

ここはもう、人に責任を押し付けるしかない。

「何やってんのさ、黒猫。」

「え?ちょっ、俺!?」

僕の考えに沖田も乗る。

「あーあ、土方さんに怒られる。」

「俺のせいなのか!」

黒猫の悲痛な訴えは虚しく。

初任務は、何もわからず終わってしまった。

そして

疲れ切った僕達は気付けなかった。

近くにいた

影に……。