幕末妖怪物語*

バンッ

「.....!」

大きな音で、自分の世界から引き戻される。

目の前には、黒猫の手。

いきなりのことで、何が起こったか分からず固まってしまう。

「人に命令しといて……」

「なに、ボーッとしてんのさ?」

「はい?」

何で、二人は怒ってんの?

「神季君っていつもこうなの?」

「もっと酷いときもある。」

はい?

勝手に話を進めていく二人。

意味はわからないが、僕の事を話してるのはわかる。

なんか、僕が悪者にされてる気が……。

「そんなことよりも、妖気………見つけたんだけど?」

沖田は、紫の様な不思議な色をした、糸状の物を手に持つ。

「へ~これが妖気かぁ~」

黒猫は、妖気を掴もうとして手を伸ばした。

が、煙の様にふわりとした妖気は、黒猫の手を通り抜けさせてしまう。

よく見ると妖気はかなり遠くまで繋がっている様だった。