幕末妖怪物語*

僕が思ってたより、酷い有り様だった。

「妖怪を探す前に、この火を消さなくちゃ。」

「神季様、俺がやっておきます。その間に沖田は妖気を探せ。」

「わかったけど、神季君と僕の態度違い過ぎない?」

「……………。」

沖田の問いかけに無視する黒猫。

ほっといても良いんだけど……今にも火花が散りそうで危うい。

「とりあえず、沖田さんお願いします。」

「わかったよ。」

沖田はすねたように口を膨らませながらも、妖気を探し始めたみたいだ。

子どもみたいに見えるのは気のせいか?

黒猫も黒猫で、なぜか少し不機嫌気味だ。

そんなことよりも、この現状ほどの荒れようだとかなり強い妖怪じゃないと無理だ。

でもそんな強い妖怪には、日替わりでモノノケの里の者がつくはず。

祠の事といい、極秘任務といい...何かしら、ずれ始めている?

それってまさか僕のせい?

いやでも僕はここに来て、思いっきり時代が動くようなことはしていない。

僕以外にも、誰か時代の流れを知るものが居るとか?

「神季様。」

いや、それはないはずだ。

「神季君?」

てか、逆にそれが真実だとすっごく困る。