幕末妖怪物語*

母様と父様に………

モノノケの里に居た時は、気づかなかった思いが溢れる。

本当だったら、会いに行く事だって出来る。

僕の能力さえ使えばね?

でも、あまりにも使いすぎると、未来が変わる可能性が高くなる。

だから、父様と約束した。

”自分の能力は、大切な時だけにしなさい”

だから、本当はこの時代に長く居すぎては、駄目なのだ。

早く戻りたい、という気持ちと、いつの間にかできた、ここに居たいという気持ちがある。

今、僕はどうするべきなのだろう?

僕は、残りの団子をそっと包み、涙を拭う。

そのあと、外をずっと眺めボーと、していた。

そのせいか、いつの間にか柱によりかかり寝てしまった。

「はぁ。」

誰かのため息が聞こえ、頬に残った涙が拭われる。

そのまま、頭を撫でられる。

その感覚は、幼き日の父様と同じだった。

誰か知りたかったけど、襲ってくる眠気に勝てなかった。

そのまま僕は、久しぶりに懐かしい夢が見れた気がした。