幕末妖怪物語*

断っても断っても、持ってけと言われた。

結局、もらっちゃった。

部屋には、黒猫は居ない。

まだ、帰って居ないのか、別の部屋に居るかは、わからなかった。

僕は包帯を取り、縁側に座る。

膝に乗せた包みを開けると、美味しそうな団子が十本。

一本手に取り頬張る。

「………甘い。」

僕は、そう呟くと無心でどんどん食べる。

思った以上に”懐かしい味”がしたんだ。

団子は、小さいころ母様が作ってくれていた。

だからだろうか

ツー

いつの間にか、頬に涙が伝う。

僕は、驚き頬に手を当てる。

「………あはは。」

泣くなんて、何年ぶりだろう?

僕は、顔の涙を拭う。

しかし、久しぶりに泣いたせいか、涙が止まらない。

「………グス。」

涙を流しながら、外を眺める。

「会いたい。」

ポツリと、僕は呟く。